東北芸術工科大学 卒業/修了研究?制作展
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阿部こなつ|一へ宮城県出身細川貴司ゼミ木枠、天竺綿、油彩
今夏、一匹の蚕蛾と12日間を共に過ごした。私は彼が衰弱していく姿を見て自分のナイーブな気持ちを重ねていた。しかし、彼が死ぬ間際まで弱りながらも交尾の相手を探し私の手の上を這い回っているのを見て、エゴや死生観を他の生物にまで押し付けていたことに疑問を抱いた。宗教や感傷などとは関係なく生物は皆土に還り、一つに戻っていく。自分や他人、多生物の境界をなくし、一体としての命をエゴを取り除いた視点から描いた。